今年の9月のパリは一気に温度が下がって歯の根も合わぬ程で、秋というより一時 に冬が来たようでした。基本的にヨーロッパというか北国では体感温度は夏と冬しか ないので、久し振りに穏やかな日本の秋を心から楽しんでいます。我が家のハナミズ キも一雨ごとに色が塗り込められて、まさに天然の漆芸を見ているようです。
 昔ハローウインの時期、カナダのモントリオールに滞在していたことがあるのです が、寒さのために家がキシキシいって(たしか新築の家でしたが)、その音に驚いて眠 れなかったことを懐かしく思い出します。
 また何年か前11月のパリで、突然歯茎から頭のほうまでズキズキ痛くなり、あわ ててアポイントをとって歯医者にかけつけたところ、私の口の中をチラッと見て、ド クターが確信ありげに「マダム、11月はフランスで―番気候の悪い月です。この月は 精神的なデプリメ(うつ状態)から、歯や頭が痛くなったりするものです。貴方の場合 もそのケースと思いますから、もう少し様子をみてから治療しましょう」といって帰 されてしまいました。要するに歯の治療よりずっと長い雑談をしただけでした。その 時は―瞬バカにされたような気がしたものの、安心したのか不思議に痛みがすぐに治 ってしまいました。
 私のフランスに居る友人は歯が痛くなると、カルシウム補給にといって暖めた牛乳 を飲むそうです。そうすると痛みが消えるというのですが、ほんとうでしょうかね?
キョウコ・Y