ココットの前身は、山角病院に長期間入院されていた10名ほどの患者さんを対象に始めたグループ活動、『ハンズ』でした。
平成3年に発足したハンズは、企業からの下請けで封筒の袋入れ等を行いました。最盛期の利用者は40名に達し、しかもそのうちの約半数は見事に退院し、地域から通所するようになっていたのです。
そんなハンズの活動の中から、“喫茶店”という構想が出てきました。そして数年後には『ハンズ珈琲店』が誕生し、コーヒーの販売が開始されます。
外来の患者さんなどを顧客に少しずつ利益を上げていくと、「この活動をさらに地域に根ざした形で展開できないか」という話に発展していきます。そして平成15年4月、“手作りのパンとコーヒー”をメインに据え、ココットがそのスタートを切りました。
開設当時からココットが目指しているのは、「精神障がい者が頑張って作ったパンだから、どうか買ってください」という姿勢を排除し、「周辺のパン屋さんと競合して勝ち残っていけるお店を作ること」です。
ココットは、パンのスペシャリストを育成するところではありません。日々の作業や「仕事とは何か」という思いを通し、自分と向き合い、自ら考え決定し、行動できるように支援していくところです。
「利用者さんが、楽しく・安心して参加できる事業所であること」、「地域からの期待・信頼に応えられる事業所であること」の2つを大事にしながら、支援を行っています。
朝日工房では、パン・サンドイッチ等の製造や店頭販売を行ないます。店舗では、パンと飲み物の販売を行ないます。
出勤時間は朝8時。退勤時間は、朝日工房および店舗とも午後2時30分です。
パンは、配達、納品、またイベントでの販売もしています。
企業の下請けとして、機械部品の組み立てを行なっています。「パン作りや清掃のような立ち仕事は出来ないけど、何か仕事をしたい」、「生活リズムを維持するために、短時間でもいいから作業をしたい」という方にお勧めしたい作業です。
作業は午前10時から開始します。作業量は、ご希望で増減することが可能です。工賃は、行った作業量に応じてお支払いしています。
ココットおよび『支援センターみさき』での清掃作業です。「パン作りは自信がないけど、短時間の掃除なら出来る」、「周りの速いペースに合わせるのが苦手なので、まずは自分のペースで作業したい」という方にお勧めしたい作業です。
作業時間は参加される方のご相談に応じており、最短で30分から可能です。
ココットでは、「がんばった分楽しむ」という姿勢も重視しています。季節ごとのレクとして、日帰り旅行、バーベキュー、忘年会等を実施しています。
『支援センターみさき』との共催で、食事つきのコンサートを実施しています。毎回30名ほどのお客様をお迎えして、楽しい時間を共有しています。
設定した目標に向けて取り組めるよう、年2回担当スタッフと面接を行ないます。日々の作業や目標に対してどのように取り組めているか、生活状況はどうか、といったことを話し合っています。
18歳以上の場合は利用者とその配偶者の所得、18歳未満の場合は児童を監護する保護者の属する世帯(住民基本台帳上の世帯)の所得に応じた自己負担の上限額があります。ただし、サービスに係る費用の1割の金額の方が低い場合には、その金額を支払います。