われわれの病院は大正11年の創立という長い歴史を持っていますが、その中で創立者のリハビリテーションに取り組む姿勢を受け継いで職員一丸となって患者さんの社会復帰という目標を達成すべく取り組んでいます。個々の患者さんの長所を生かすべく医療チームとして努力を重ねています。
神経内科は、精神的な問題からではなく、主に脳や脊髄、神経、筋肉に病気があり、体が不自由になる病気を扱います。精神科に来られる患者さんの中には神経内科の病気と見分けにくい症状をお持ちの方もおられますし、精神科と神経内科どちらでも見る病気もあります。当院では、必要に応じて神経内科医が診療し、チーム医療に参加します。
患者さんやご家族を中心としたチーム医療を円滑に展開するために看護師の役割は重要です。私たち看護師は、24時間患者さんの傍にいる存在として、診療、治療に関する業務から、患者さんの療養生活の支援など幅広く業務を担っています。患者さんやご家族の不安や心配を受け止め、少しでも良い方向へつながるように、知識・技術・倫理観を持って看護サービスを行っています。また、患者さんの代弁者として、プライバシーの保護には十分注意を払いながら、多職種と患者さんの情報を共有し、より良いケアを提供できるように努めています。
介護福祉士の仕事は、ただ食事や排せつ、入浴などの介護をするにとどまらず、その人の生活全般をとらえる視点を持って、人権や自立を尊重してその人らしい介護をすることが役割です。患者さんとよりよいコミュニケーションを築き信頼関係を構築していきます。日々の介護の中で気づいたことは、看護師はじめ医療チームのメンバーと情報を共有し、治療に役立てます。
主治医の処方を調剤し、患者さんの症状に応じて医薬品の名前、保管上の注意、効能、効果、副作用などについて正確な情報提供を行います。患者さんが薬物療法を不安なく受けられるように適切な説明や助言に努めます。
臨床検査技師は、血液・尿などの検査の他、心電図や脳波検査も行います。精神科の検査は重要ではないと思われがちですが、身体疾患で症状が出ているのか精神疾患なのかの判別は重要です。外来での待ち時間の間に血液や尿検査の結果が分かります。
患者さんの特性やニーズを把握しながら、それぞれに応じた様々な作業や活動を提供します。患者さんの機能の評価とリハビリテーションの成果を治療チームにフィードバックしていきます。
チーム医療の中の心理師は【心理検査】と【カウンセリング】で心理面からサポートします。
【心理検査】では性格傾向、問題解決能力や作業能力についてアセスメントを行い、他の職種の効果的なサポートや治療計画、援助計画を立てるための情報提供をおこないます。
またご本人の自己理解に役立つように、検査結果を心理師から直接ご本人に説明するフィードバックも行っています。
【カウンセリング】では、ご本人が今抱えている不安や問題のことを話してもらい心理師と一緒に考えることを通して、問題が整理されていき、新しい気づきが生まれ自分自身への頼が取り戻せるようにお手伝いしていきます。
カウンセリングでは、秘密の守られた安心できる場所で、自分が今抱えている不安や問題のことを話していくことを通して、頭の中が整理されていき、自分の考えや気持ちに気づいて問題が解決していけるように私たち心理師はお手伝いしていきます。
その方の抱えている問題によっては、一般的なカウンセリングのほか、認知行動療法(CBT)やPTSDやトラウマにフォーカスしたセラピーも行っていきます。
最近は、職場での適応障害の相談から、うつや人間関係のストレス、生きにくさ、発達障害のご相談も増えています。カウンセリングを受けるには医師の指示が必要ですので、担当の医師にお尋ねください。
患者さんの生活習慣病・肥満等の治療や予防に対して、食事・栄養面からサポートをします。食事療法が必要な方には、診療日の待ち時間を利用して栄養指導を行っています。病棟の集団プログラムや褥瘡予防のチームへも参画しています。
患者さんの生活者としての視点から、さまざまな相談に応じています。訪問看護やデイケア活動にも参画し、在宅支援や社会復帰を援助します。地域の相談支援事業所等と連携し、入院・外来を問わず生活環境調整を行います。